2016年2月23日火曜日

映画「キャロル」とLGBT

「キャロル」という美しい映画を見てきました。






主演はケイト・ブランシェットとルーニー・マーラー

愛し合う二人の女性について描かれています。






最近、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)という言葉を見聞きしませんか。

LGBTの人が今までどれほど理解されず、苦しんできたでしょうか。

今では世の中の流れも変わり、グローバルにビジネスを展開しているパナソニックやソニーも同姓婚を社内規則で容認するまでになりました。。

グローバルな世界で会社のイメージを上げ、優秀な人材を確保するのには必要なのでしょう。

「キャロル」という映画に感動したのは、主人公の二人が自分に正直に生きていこうとしたからです。

ところが、一緒に映画を見た母は「いい映画なんでしょうけど、なんだかよくわからなかった」と言っていました。

母の場合は、時代的にも環境的にも考えられない状況なので、理解の範疇を超えていたのでしょう。

この映画ではケイト・ブランシェットの優美さが際立っていました。

2016年2月19日金曜日

翻訳のISO17100認証取得





昨年5月に発行されたISO17100の認証を取得しました。

これは翻訳に関するISOで、認証範囲が決まっています。

弊社の認証取得範囲は英日、日英で、

①金融・経済・法務、②医学・医療、③工学・科学技術の3分野です。








ISO17100は翻訳品質保証のISOではありません。

ただし、結果として品質向上にはつながります。

ISOではまず翻訳プロセスが規定されています。

そして、各プロセスに関わるPM、翻訳者、チェッカーの資格と力量も同様です。

翻訳者の資格は、翻訳学部の卒業(日本には翻訳学部のある大学はほとんどない)、大学卒業後2年間フルタイムでの実務経験、それ以外の人は5年間の実務経験、のいずれかの資格が必要です。

翻訳者の力量については、トライアル結果の記録が必要です。

チェッカー(バイリンガル)とPMについても、資格と力量が要求されます。

このISO取得で一番苦労したのは翻訳者の資格と力量を示すエビデンス集めです。

弊社では過去仕事をお願いした方の中で、5年以上の翻訳実績があり、その方の翻訳量に基づき、ISOに準拠するかどうかを判断しました。

今後、新しく契約する翻訳者には、規格通りの書類を提出していただくことになります。

このISO取得に意味があるのは、社員自身にとっても会社にとっても翻訳工程の管理方法が明確になり、定期監査でこれが確実に実施されるという点です。

もちろん、ビジネス上のメリットもあります。

現場にとっては、やるべきことが増えるのは嬉しいことではありません。

何でもそうですが、なぜISO17100を取得し、準拠しなければならないのかの基本を理解し、納得してもらうことが肝要です。

これさえできれば、後は改善で業務効率をあげていくことができます。

今後は、1年に1度の情報セキュリティISOと翻訳ISOのサーベイランスに向け年間アクションプランを確実に実施していかなければなりません。

2016年2月12日金曜日

反対のための反対

民主党のポスターが話題になっています。


「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」という言葉には笑ってしまうだけです。

許せないのは下に書いてある「止める役割をやらせろ」という考え方です。

「止める」ということは、反対するということ。

何でも反対ということは、当面何も変えないという意思表示です。

つまり、次々と戦争や経済変動が起こる世界に対応しないということ。

今の世界は不確実要素満載です。

自民党の政策のすべてが良いというわけではないでしょうが、代案を出さないのは卑怯です。

会議で反対のための反対をするだけの人は相手にされません。

民主党が野党として機能していないのは、政権を取った3年間の検証がなされず、何をすればいいのかわからないのです。

この国が最低限、経済、軍事、外交、情報の分野で世界に伍していける国にならなければ国民が不幸になります。

それにしても、なさけない野党です。

2016年2月5日金曜日

葉室麟『はだれ雪』

葉室麟の美しい文章が好きで、かなりの数の作品を読んでいます。

最近ではあまりたくさん読んだので、本の名前とストーリーがごちゃごちゃになってきていますが。。。





今回ご紹介する『はだれ雪』は、めずらしく「「忠臣蔵」」が題材です。

「はだれ雪」という」言葉は今回本のタイトルで始めて知りました。

意味はまだらに残る雪のこと。

いつもこの著者の本のタイトルが美しく、本を買ってしまいます。








本の内容は、浅野内匠頭が切腹の直前に最後の言葉を交わしたの幕府目付役永井勘解由(かげゆ)が主人公。


忠臣蔵をこういうストリーで書くことができる著者の才能に感服しました。

葉室麟の小説では、主人公とつながりのある女性はひっそりとして、美しく、賢いという一定の仕様があるようです。

この本でも、美しく賢い琴の名手が流罪人の接待役として登場し、そこに討ち入りまでの赤穂浪士がからみます。

いつものように本を読んだ後は、人として筋を通す登場人物に心をうばわれ、それなりに納得し、ほっこりとした気持ちになります。

私にとって葉室麟は、あきのこない作家です。